『魚彦苑にて京料理堪能…』

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食事が終わった後、暫し呆然とし、頬を伝う涙。。。

「食事を堪能する」、と言う言葉の意味が分かりますか?

食べ終わったときに生まれて初めて涙が出た。美味しいと言う言葉では表現しきれない。美味しいなどと言うのは超越している。今まで比較的色々なところで食事を楽しんできたが、これ程の場所はない。

おいらの奥さんが社会人一年目の時に京都一人旅をしたときにお世話になったお店と言うことで来てみた。夕暮れ時に散歩をしていて迷い込んだ小道で、お店の社長が店先で猫に餌付けをしていたようだ。そんな折話し込んだ結果、夕飯うちで食べていきな、と言うことで味に懐石料理をご馳走になったらしいが、なんと持ち合わせが少ないと言うことで1000円で良いよ、と言われたらしい。その時にもらったお店の地図と名刺は8年間大切にしまってたそうな。いつかきちんと自分で支払えるようになったらまた来店する、と。しかし世の中の女性の御多分に漏れず、方向音痴の奥さんは特別な存在的なお店として位置付けていたのにお店に入ってもどうもピンとこなかったらしい。結果的には8年前に来たときのことを店員が覚えていてくれた。これもまた凄い話であるが、時期やら会話を覚えていた。途中姉妹店に出勤している社長にも電話を入れてくれたらしいのだが、その社長もうちの奥さんのことを覚えていてくれたとのこと。京都人、何がExclusiveと言うのだ。素晴らしいではないか。

そんな他愛もない会話をしながら、特に食事の前情報もなくカウンターで食す。次々と運ばれる料理。

・ フグの煮凝り   

絶品…。

・はもの梅肉和えを、自家製のポン酢に漬けられた生の白菜でくるんで食べる。

至高の逸品…。

・おこぜのお造り。

最早何ものも超越したサッパリ感…。自家製ポン酢に紅葉おろしを入れて食べると恐ろしいくらい味わい深い。

・道明寺餅の餡がけ、湯葉まぶし。

想像を絶するような食感…。崩して行くとはもの身や卵が出てくると共に、これまた隠し味で自家製ポン酢が顔を出すが決して主張し過ぎ無い。

・はもの湯引き

刻みネギ、ミョウガ、紅葉おろし、山椒の木の芽と共に食してごらん。蕩けそうになる。とろけるのです、まさに…。

・鴨肉のたたき

鴨と言う概念を転換させるに一言の異論もないまろやかさと甘さ…。この甘味と言うのはとても肉の味とは思えない逸品であった。

・はもの天ぷら。

別世界へのいざない…。

・おこぜの味噌汁

体感したことのない甘み…。

・はもと湯葉の雑炊

究極の締めとして…。その時点でお腹は満たされていた筈なのだが、まったくもって完食する際努力など要らない。

・抹茶のアイスクリーム

爽やかな喉越しは奥さん曰く黒蜜とのマッチではないか、と。

これにて全ての食事が終了。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

そりゃ涙がほほをつたう。36年間生きてきて最も美味しいと思った食事と言って過言ではない。暫し呆然とカウンター越しに置かれた食器類に目が留まり、そのまま目を見開いたままになりそうな状態だった。

東京では中々はもなど食す機会はない。と言うか一度くらいしか食べたことがない(残念ながら千葉市内)。知らないだけなのだろうけども、はも料理のお店など聞いたことがない。しかし決めた。都内でははもを食べないことにする。はもを食べたければこの店に来ることにする。

そうだ、京都へ行こう…。
飛行機でw。

冗談抜きにここでのはもは至高、究極。堪能する、と言う言葉の意味はここでの体験でしか味わえない。しかし残念ながらこれを伝える表現力を悲しいことに持ち合わせていない。持ち合わせていないが、特に恥じらうこともない。これらを表現しきれる者がいるのならば是非会ってみたいくらいだ。

京都へ来る理由が出来た。

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Posted by xyzken